50歳で始めた通訳訓練

通訳者のブログ。会社員からフリーランス通訳者に転身。以下のユーザー名をクリックするとプロフィール表示に進みます。

2014-04-15 環境は厳しさを増すかも(通訳業界)

通訳の現場で、顧客の中に米国の大学院を修了した、あるいは中・高校を英国で過ごした人がいるのも最近では珍しくありません。社長は通訳を使うが、両隣の部長と課長はどうも通訳者より自由に英語を話すんじゃないか、ということもありそうです。

こんなときに「位負け」したら通訳に悪影響が出たり顧客の信頼を得るのが難しくなるかもしれません。

外国語(ここでは英語)の「素の力」(発音・文法・語法・語彙・論理・進行)を相当しっかりさせる必要がありますね。英米の報道番組等で通訳を介してインタビューする場面があります。通訳者の英語が「なんとか用が足せる」程度だと(通訳者といってもこんなもんか…)と思ってしまいがち。そして、そのちょっとあやしげな英語は鏡に映った私の通訳であるわけです。

母語ではないから、このくらいでかんべんしてください」
という英語では生き延びていくのがだんだんと難しくなる気がします。すてきなプレゼント(内容)はぱりっとした包装紙(英語)で届けてほしい。角がつぶれたりしみの付いた外装では中身まで怪しまれてしまいます。


日本で通訳・翻訳をしている中国人の日本語を見聞きして
「これがプロの外国語の水準か」
と大きな衝撃を受けたのを思い出します。

以下にそうした方々のブログ記事を参照のため挙げておきます。大学で初めて日本語を学習し、その後来日した方々です。幼少期から高校までは日本語に無縁でした。これに匹敵する英語を書ける日本人英語通訳者がどれだけいるでしょうか。外国語なのに、自己の文体まで確立しているようです。

このような外国語運用能力になんとかして近づこうと改めて思います。努力を止めればそこに留まり、やがて後進に押しのけられてしまうはずですから…。

中国語通訳の手帳
たかが中国語されど中国語
日中韓トリリンガル通訳者 in おおいた
在日中国人女性の随筆

※ 日本人ブログ仲間による細かい推敲を取り入れている部分もありますが、初稿で日本人が書いたものとほぼ見分けがつかない状態です。