通訳は近似の芸、という話を複数回聞いたことがあります。
「聞こえたとおりに訳す」
といっても、耳から入って、理解して(内容の理解・文法を通しての理解)、異なる言語で表すのですから、「完全な通訳」というものは存在しない。
どれだけ話者の意図を正確に伝えられるか。どれだけ「寄せて」いけるか。
通訳者の注意不足や理解の限界のために元発言にあった内容の一部が失われることも起こりうる。話者が夢に出てきそうです。
「私が注意深く選んだ言葉を、今日ここにふらりとやってきたあなた(通訳者)がなぜ編集できるのですか」
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JAT InterpretJAPAN2013 の講演で聞いた内容がぐっさり胸に刺さります。
「編集とは通訳者が追いつけない・理解できないから『してしまう』のではない。聞き手の理解のために実施するものだ」(注:講演では異なる表現でした)