日英通訳でときどき出てくる「企業概要」にも地雷が埋まっていました(私の場合)。
たとえば、会社説明会で
「それでは弊社の全般的な状況を申し上げ…」
などという場合です。
outline/overview がするりと出てくると良いのですが、通訳者(私)がぼけっとしていたり、原発言者が「総括」なんて言うとうっかりと
general situation of the company
などと口走りそうになります。違和感を憶えても特に同時通訳では止まるわけにはいきません。
さて、Google で検索してみましょう。
"general situation of the company" 258万ヒットです。
なーんだ、おっけーじゃん、と思うと危ない。母語話者代表として英国に登場願います。ドメインを uk に限ります。
"general situation of the company" site:uk 3ヒット。
nz なら 2ヒット、ca なら 1ヒットです。つまり、英語の母語話者はおそらくこう言わない。米国でも調べたいのですが、com を指定すると世界中のサイトが対象になってしまうので…。試しに org で調べてみると 7ヒットです。
※ "general situation of the company" は de(ドイツ)で 3万、cn(中国)で22万ヒットでした。自国語に引きずられるのですね。
"overall situation of the company" も一般的ではないようです。
"outline of the company" site:uk だと 974万ヒットでした。
"current situation of the company" site:uk で 41万ヒットですから、 situation が悪者なのではなく、general の使い方が問題のようですね。英語の辞典で general を見て納得しました。