2013-06-23 の記事で一つの教材に徹底的に取り組んでみることについて皆様のご意見をうかがったところ、多くの反応をいただきました。本当にありがとうございます。
コメントいただいた方は声をそろえて「必要」「望ましい」とのことです。
効果があるとすれば、それはなぜなのか。少し考えてみました。
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商品価値のある通訳を顧客に届けるためには一定の品質が必要です。正確さや自然さ、なめらかさ、素早さなど、全方位の要求があることでしょう。
この「完成形」を自分なりに意識するために念入りな復習が必要なのではないかと思います。「良い訳とは、こういうものではないか」という経験を自ら積めばさらに先が見えてくるはずです。他人(講師)に指摘されるのも大切ですが、それを練習を通して自分のものにしていく過程が必要でしょう。
基本的なところでつまずいたり苦労するばかりではこうした経験はできませんものね。
何度も聞き込んだ音声を使い、単語も調べてあるのですから、自転車に乗りたい子供が補助輪付きで練習するようなものかもしれません。これに乗って初めて自転車がどんなものかわかってくる。
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また、複数回練習することで異なった練習課題を意識できますね。内容に自信が持てたら明瞭な声を追求してみるとか、顔を上げるとか、ノートの取り方を研究してみるとか。
特に、ゆっくりとした口調でもよどみなく自然に聞かせる練習は復習なしには難しいと思います。自分ではかなりイケてるつもりでも、録音して聞いてみるとかなりゴツゴツ・ポツポツしてます…。