50歳で始めた通訳訓練

会社員からフリーランス通訳者に転身。同時通訳ブースに入り、通訳学校の講師に。以下のユーザー名をクリックするとプロフィール表示に進みます。

2013-01-20 まさかの緊張

土曜の授業では意外な収穫がありました。

この授業はてきぱきと進みますので、受講者にもなんとなく緊張感が漂います。緊張すると地が出るんですね。別の授業では柔らかく落ち着いた声を出していたのに詰まり気味の発声になる人や、ノートをじっと見つめてしまって
「ノートをどんなに見てもそこに訳は書いてありませんよね」
と講師にやんわりと指摘される人が出てきます。


私にも思ってもみなかった癖がありました。

「はい、Shiraさん、ノート持つ手が震えてます。ちょっと目立つので良くないですね。ノートを机に置いてみましょう」
と言われてびっくりです。

人前で話す機会はかなり多くて*、プレッシャーの高い場面もこなしてきたはずなのですが、まさか教室で…。

もう一度だけ、と思って二度目もノートを手に持ってみました。

「はい、震えてます。顧客が不安に感じます。下に置きましょう」

二回とも自分なりに訳が頭の中でまとまっていたので気負いが出たのですね。自信がなかったり手も足も出なかったりだと、おそらく緊張が下がると思います。なまじっか
「コレでいける!」
と思うから心拍数が上がり、ノートを持つ手が震えるのでしょう。


以前にこの講師は
「皆さんにとって通訳はまだ特別のことのようです」
「職業通訳者にとっては(難しいながらも)日常のことになっています」
「練習を欠かさないようにして、日常のことに近づけましょう」
と伝えてくれました。

一流のオペラ歌手は練習時間が取れてリハーサルが順調なときほど本番前の緊張が高まるといいます。せっかくの授業ですから、しっかり予習・復習をして「緊張しやすい状況」に自分を置いてみるのもいいかもしれません。

* 勤務先では社内講師や重要な客先プレゼンテーションを担当し、トーストマスター活動の役員経験もあります。