50歳で始めた通訳訓練

会社員からフリーランス通訳者に転身。同時通訳ブースに入り、通訳学校の講師に。以下のユーザー名をクリックするとプロフィール表示に進みます。

通訳

2017-09-17 仕事内容の予測・顧客の評価

仕事についての予想は当たらないものだと思っています。考えていたのと違ったなあ、というほうが多いかもしれません。 細かいことは話し合わないと予想していた会議で技術的な詳細に入り込んだり、とても難しそうだと思っていた内容が実は発表者の明快な説明…

2017-09-14 大抜擢はなかなかないですよ

通訳エージェントも直接契約のお客さんも「この通訳者、経験はないし実力のほどもよくわからないけど、一度使ってみようか」ということはめったなことではありません。 プロのサービスを買うのですからあたりまえですね。私たちが何か物やサービスを買うとき…

2017-09-13 生耳ニモマケズ

「生耳ニモマケズ」 生耳ニモマケズ テレカンニモマケズ インドニモニュージーランドニモマケヌ タシカナ英語耳ヲモチ 華ハナク 決シテ止マラズ イツモ淡々ト訳ヲ出シテイル 一日ニ分厚イ資料ト 用語集ト少シノ報酬ヲ受ケ アラユルコトヲ ジブンノカンジヨウ…

2017-09-08 背負い込む

来る仕事は拒まない・選ばないという方針を続けています。こうすると良いこともありますし、厳しいことも出てきます。 仕事の幅が広がる。 何とかして乗り越えようという覚悟が据わる。 多くの分野を経験できる。 常に(知識の詰め込み)学習に追われる。 初…

2017-09-02 年間稼働日数

初めて通訳の現場に出たのが 2014年3月5日。それからの業務数は約530回です。 2014年 101回 2015年 136回 2016年 158回 2017年 133回(8月まで) これに1回あたりの平均報酬単価を乗ずれば年収がわかりますね。 2017年は1~12月の業務量(予想)で企業勤務…

2017-08-30 いろいろとうまくいかないこともある

人生には浮き沈みもあります。 だからうれしいことがあっても大喜びせず、たいへんな時もあまり悲嘆せずにいようという考え方もあるでしょうね。 一方、大喜びしても悲しみの度合いが変わるわけではないから大いに喜んでもいいんじゃないかとも思います。そ…

2017-08-25 さまざまな組み合わせ

午前・午後にわたる同時通訳では3人体制での受注も多いですね(ヨーロッパ言語相互では2人が普通だそうです。おそらく言語の親和性も要因かと思います。日本語と西欧言語・日本語と中国語といった組み合わせでは通訳者の負担が高いのでしょう)。 ▼私にと…

2017-08-18 新しい種類の仕事

いつもお世話になっている通訳エージェントから夏休み後の仕事の打診が続きます。ありがたいことです。 新しい分野や今までに経験した分野でも少し難度の高そうなものが続きます。物理学者の中谷宇吉郎は 雪は天から送られた手紙である と書いたのですが、仕…

2017-08-03 短距離走

通訳という仕事は、現場に出てしまえば短距離走。スプリント。位置について。用意。さあ。抜群の走りをしても転んでしまっても、時間が経てば必ず終わります。 企業内部の会議で通訳をすると、終わったときの足取りはどうしても軽くなります。自分の通訳の出…

2017-07-29 誠実に・バー上げ

どれだけ誠実に訳せるか。毎回の通訳が試験というか、試練だと感じています。表面の言葉の流れが良くて心地よく聞こえる訳でも、原文から微妙にずれていては価値がありません。かといって聞いたときにゴツゴツしていたり早口に過ぎたりするのでは伝わりませ…

2017-07-27 表面上順調なときには

ものごとが順調に運んでいるときにはもちろん喜ぶべきですし感謝するときでもあります。 しかし、 好事魔多し というのもかなり真実かと思います。 祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらはす。おごれる人も久しから…

2017-07-26 疲れをためないように

二週間で3回新幹線で往復しました。荷物を持っての移動で少しずつ疲れますね。おまけに暑い…。 意識して休むようにして、いつもの川辺の散歩も早朝だけにしました。そもそも川の水が干上がっています…。 疲れる前に休むのが必要な歳になってきたことを忘れ…

2017-07-22 出張

当日移動だと少し無理がある場所に2週間で3往復しました。交通費と宿泊費とでかなりの額になりましたが、それでも発注していただいたのをありがたく思います。 うれしいことに友人の居住地でしたので、納涼タイ料理の会にしました。通訳仲間も1人引っ張っ…

2017-07-18 接客業としての通訳

どのような仕事にも顧客がいます。製造ライン勤務なら最終顧客までの距離は遠いかもしれませんが、次工程や品質管理部門、あるいは上司が自分にとっての「客」ともいえますね。通訳者だと顧客との距離はずっと近くなります。隣やテーブルの向こうにいること…

2017-07-12 そこが聞きたい

通訳業務中の聞き取り・訳出は一定に運ぶものではありません。流れが良いときもありますし、難しいときもあります。 そして、英語を日常使う顧客が通訳者を使うとすれば、そうした「山場」で苦労したり不明瞭な点を残したくないから。 その日の通訳業務や通…

2017-07-10 買う側は常に高いと思うもの

通訳者が手にする報酬を仮に 40,000円としましょうか。終日同時通訳だと3人ですから 120,000円。仮設ブースの設置はいくらでしょうか。通訳機材エンジニアが1人終日駐在するとして 30,000円に仮設ブースと送信コンソールで 20,000円としておきましょう。 …

2017-07-07 仕事のご褒美は仕事(2)

同時通訳の受信機を数十ほども使う会議で3日間同時通訳でした。いやー、よくしゃべった…。 このような仕事をすると経歴書に「会議通訳」として書けるのでしょう。 仮設ブースが立派で快適でした。強制換気・LED照明・高級ヘッドフォン(使いませんでした…

2017-07-06 生の迫力--イケてる通訳者

「心の中に『イケてる通訳者像』を持て」と思っています。実在する人間ではなくても、心に「そのときの理想像」があれば自分の訳出を評価したり学習の方針を考えたりできるはずだと思っています。 しかし。 しばらく前に「イケてる通訳」を聞く機会があり、…

2017-07-01 主体性はあったのか

ブログ「定年からの通訳デビュー」でモコちゃんパパさんが 実態は流されているだけみたいなものなのですが と書いていらっしゃいます。 この感覚、とてもよくわかる気がします。仕事の打診があれば断らず、その他のことも誘いがあれば赴いてみる。私の場合通…

2017-06-30 自営業者は孤独か

通訳を本業にする前に勤務していた企業では社員はほとんど「ファミリー」でした。特に冠婚葬祭がそうですね。結婚式でも葬儀でも善意の動員ですぐに手伝いの人が集まります。ときには上司から号令が下ります。「それは勤務ですか(No と言えるのですか・残業…

2017-06-24 色とりどりの一週間

通訳の仕事を始めた 2014年 に比べると最近の日々は彩(いろどり)が豊かになったと感じます。おそらく次の二つの面があるのでしょう。・仕事の種類や内容が多様になった。・通訳者が経験を積むにしたがって状況の分析や話の理解が深くなった。 「ああ、さっ…

2017-06-22 どきどき--信頼に応える

以前に一度だけ組んだ通訳者さんから代役の依頼がありました。ほれぼれするような訳を出す方だったのでかなり重圧を感じたのですが、これも何かの縁と引き受けました。 なんとか無事に収まり、お客様にも満足していただいたようです。 ほっ…。 自分からエー…

2017-06-19 自分一人でできたわけではない

丸の内や汐留、新宿にあるガラスと鉄との高層ビル。そこにある役員大会議室や応接室、場合によっては同時通訳装置完備の会議室。 そんなところに座ってイヤフォンを耳に入れ、マイクロフォンに向かって音声を出す日も多くなりました。 そして週一回は出身の…

2017-06-10 業務関連知識

通訳にあたっての知識にはいろいろなものがあるでしょうね。文化・歴史・科学・技術・過去の経緯・組織・政治など、挙げていったらいくらでも。 これは起点言語(the source language)と目的言語(the target language)との運用能力と対比して語られるべき…

2017-06-09 今日こそ「その日」かもしれない

「今日の仕事はだいじょうぶ」と思って不安なしに現場に出向いたことは1日としてありません。 前日や当日の朝は「今日こそ通訳者として息の根が止まる日になるんじゃないか」と思っています。話者の音声が聞き取れなかったり(米国南部やニュージーランド、…

2017-05-30 良いことがありました

大変お世話になり、勇気づけていただいたことのある方に思いもかけない場所であいさつされてしまいました。 こんなこともあるのだなあ。 この方の「あのときの一言」も私が通訳者になった要素の大切なひとつ。 ▼仕事の後に密かに反省するのはいいんですが、…

2017-05-25 仕事の借りは仕事で返そう

訳出をしながら資料や自分で準備した訳原稿に目を走らせようとして「落ちそうになった」ことがありました。「(原稿のどこだっけと)探す」のはうまくいきません。 似たような仕事を久々にしましたが、今回は優先度をはっきりさせ、「かならず耳で取れる」「…

2017-05-21 良い出会いばかり

いままで500日あまり通訳の現場に出てきました。ほとんどすべてエージェントを介したフリーランス契約、つまり顧客が通訳サービスを購入し、それを提供するのがたまたま私だった、という業務です(指名をいただいたこともありますが)。契約社員や派遣社員と…

2017-05-15 少し追われ気味

大量の資料が送られてきて綿密に準備する必要のある業務が続きます。以前は少し間隔があったのですが、今年の4月以降少し続いています。 それに加えて通訳学校の講師に日本会議通訳者協会の事務。 通訳者ののどかな春が終わって厳しい夏になったかのようで…

2017-05-04 標準偏差(Excel 関数)

今年(2017年)になってから毎月の受注高が安定傾向を示しています。 2015年・2016年にはかなり乱高下がありました。 マイクロソフト・エクセルの関数でばらつきを数値化してみましょう。 1月~5月(見込)の範囲で月別売上額の標準偏差を求めました。 201…

2017-05-03 通訳者が仕事を得るには

マーケティングだ、自分ならではの強みだ、他人が参入してこない分野だ、等いろいろな声もありますが、通訳者として仕事を安定して取っていくには ・顧客の期待を裏切らない・エージェントの期待を裏切らない・同席通訳者の期待を裏切らない ことが第一だと…

2017-04-29 初めてのこと

いままで通訳の現場に出るとき、他の通訳者はすべて私よりも経験の長い人たちでした。それも年数が数倍という単位で。それがどうしたことでしょう。先日は私の後に仕事を始めた人といっしょになりました。やはり3年も仕事をしているとこういうこともあるの…

2017-04-25 追われる同時通訳

発話数の多い会議でひたすら同時通訳をすると途中で集中力が途切れかけます。終わったらなんだか頭の芯がじんわりします。訳を聞かされる顧客も大変だろうと思いつつ…。 ▼たまには空に浮かんで仕事。ビルの床や壁が透明だったら怖いだろーなー。 ネパールの…

2017-04-14 通訳者として最も大切なこと

思わせぶりな表題なのですが、内容は平凡です。 通訳者として最も大切なのは 顧客の エージェンシーの 同僚通訳者の 期待を裏切らず、実績を重ねること。たぶんこれしかない。 ひとつの仕事が終わったら、次の仕事でもう一歩重ねる。 運の悪いとき・仕事と自…

2017-04-11 基地

昨日の記事で現場には早く着くと書きましたが、正確には「早く現場を確認し、その付近で待機する」ですね。待ち合せがあったり入館時間がまだの場合もあります。 何度も訪れる現場なら近くに立ち寄るカフェを決めてあります。A現場なら地下街の Tully's 、B…

2017-04-10 記事の訂正・おわび

2017-04-09 労働者と個人事業主と という記事で 顧客にもエージェントにも使用者責任は生じません と書きましたが、日本型のエージェント(元請人)の場合、通訳者の選定等の責任を負いますし、指揮・監督の責任が生じる可能性がないとは断言できないようで…

2017-04-10 現場に着かねば仕事はできぬ

通訳の仕事でおそらく最も大切なのは・指定された時間に・指定された場所に・指定された準備をして到着あるいはログインすることです。 これができなければ、どれだけすばらしい訳を出す能力があっても零点です。 企業勤務と違って業務の請負です。道に迷っ…

2017-04-09 労働者と個人事業主と

社内通訳者は多くの場合社員(期限の定めのない社員 = いわゆる正社員、期限の定めのある社員 = いわゆる契約社員、派遣社員)の身分で仕事をします。 フリーランス(自営業者)は業務請負人として仕事をします。 この二つの形態はかなり異なるので、社内通…

2017-04-05 さえない話…

短い業務時間なのですが、念のため水を持ち込みましょう。コンビニエンスストアでPET瓶入りの水を買いました。水は重いよね。小さいのにしておこう。それから同席通訳者と待ち合わせのカフェへ。 「ただいま朝食セットをご注文のお客様にエビアンを差し上げ…

2017-03-30 話者の世界に入り込み、聞き手の気持ちになる

フリーランスの通訳者であれば出向いた先で最善の通訳を提供するのが仕事です。それはそうですけど、通訳者も人間ですから慣れの要素は大きく影響します。 昨年(2016年)末からときどき担当するようになった業務があるのですが、数回担当するうちに背景や理…

2017-03-29 3年・5年

通訳の経験が全くないまま通訳学校の授業に初めて出たのが 2012年4月21日でした。それからまもなく 5 年になります。 初めて通訳現場に出たのが 2014年3月5日。それから 3 年になります。 2012年の手帳を見てみると、当時いろいろと考えていたことを思い出し…

2017-03-24 まだまだ知らない世界がたくさん

通訳の現場に出た回数が 440 くらいになりました。2014年に初めて現場に出たのがついこの間のように感じます。スマートフォンを持たないので、調べもの用にタブレット(Google Nexus7)を急いで購入したのでした。タブレットは充電電池が少しくたびれてきた…

2017-03-19 準備の重圧

新しい分野・形態の仕事を続けて請け負うと、準備がなかなかたいへんです。業務1の準備をしていると業務2が気になりますし…。 企業勤務時代を思い出しました。課題の多さ・相手の多さは通訳業務とは比較になりません。部門の計画達成、情報システムの更新…

2017-03-09 追いつかれる、というか、仲間になる

インタースクールの「専属通訳者養成コース」は 2014年4月期に「プロ速成科」として登場、その翌年に「プロ選抜科」と改名されました。名称でいろいろ考えることがあったようです。 先日の業務では私(速成科)の1年後(選抜科)に通った方と共に同時通訳を…

2017-03-03 不思議なこと

少し不思議だなと思うことがあります。 最も知識があり、他の通訳者よりも出発点(準備)が有利だろうという仕事がまだ回ってきません。 企業人事(目標設定・考課・採用・教育・福利厚生など) 給与(基本給・手当・退職金・各種控除など) 労働法関係(就…

2017-03-01 ほっとするとき

【その1】かつて学んだ通訳学校からほど近い現場で業務がありました。午後の少し遅い時間に開始なので、学校の待ち合わせスペースで時間調整をします。 示し合わせたわけでもないのに同時通訳のパートナーもやってきました。かつて共に学んだ仲間です。たわ…

2017-02-28 足元注意

通訳者ならだれでも「まさかこんなところで通訳するとは…」と思うことがあるはずです。 大臣だったりスターだったり、巨大施設だったり国宝だったり、数百億円の話だったり、数日先の新聞に大きく載ることだったり。 そんなときも通訳者は「伝える」ことに専…

2017-02-27 次から次へと

2017年2月は仕事の量・多様さが際立った月でした。 稼働日数22日、受託件数12件。 同時あり訪問あり、技術あり戦略あり。ほのぼのあり緊張あり。 通訳業務を始めて丸3年まであと数日ですが、まだまだ「3年生」なんだなあと痛感します。知らないこと・新…

2017-02-18 不思議

最近気づいたこと。 逐次通訳で話者が笑いを取りにいった箇所はほぼ 100% 訳を聞いた人が笑ってくれています。いわゆる「刺さる訳」が(たまたま)出ているようです。このおかげでなんとか総合点を稼いでいるのかもしれません。 他の部分の出来は時と場合に…

2017-02-17 うまく休んで

この2か月の間で温泉や大浴場のある宿泊施設に泊まる仕事が数回ありました。 しばらく腰に違和感があったのですが、だいぶ軽くなってきました。手足を伸ばせる浴場の恩恵かもしれません。 長い立ち仕事のあと、椅子に座って立ち上がる時が危ないようなので…