50歳で始めた通訳訓練

通訳者のブログ。会社員からフリーランス通訳者に転身。以下のユーザー名をクリックするとプロフィール表示に進みます。

2018-11-26 少し背伸びした目標

今年の後半に新しい分野や踏み込んだ内容の業務が増えました。最近になって取引を始めたエージェンシーや通訳者仲間の取次ぎによる場合が多いですね。

受注経路が変われば業務の内容・形態も変わります。いつも同じスーパーマーケットで買い物をしていると、他のスーパーや専門店で見つけるものに少々驚くような感じ。

照会を受けたときに
「少々手ごわいかもしれない」
と思っても、見積もったリスクに合理的に対処できると踏み切ったら(ここ大切。絶対の保証なんかありません。自分で決めるしかない)受託してみる。

運動やその他のことと似て、難易度や負荷がいままでよりも少し高いところを求めてみることも重要だと思っています。取り組んでみないとわからないことばかりです。担当してみたら思ったほど大変ではなかったということもありますし、実際のほうが難しかったということもあります。


いっぽう、慣れ親しんだ環境や内容であっても通訳の質を上げるという取り組みも忘れてはいけない。

  • 背伸びして、やや強制的に(外的要因で)伸ばす
  • 親しんだはずの業務を見つめなおして(内照・反省で)充実させる

どちらに重点を置くか、どちらが重要と感じるかは人それぞれですし、場面や時間と共に変わっていくと思います。
「現状に改善の余地が山ほどあるのに、新しいものに手を出してどうする」
という考えに真実があるのと同じくらい
「新しいことに対処しようと努力すると、いままでの課題にも効果がある」
のも本当ではないかと思います。

通訳というのは他人の考えを言語で伝えるという複雑でやっかいな作業なので、何をしても技能が伸びるという側面もあると感じています。


すっかり晩秋の景色。あんなに暑かったのに。

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防災工事。川の流れをまっすぐにする。

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2018-11-24 仲間と話す

現場に行っていつも組む同席通訳者とちょっとしたことを話す。または久しぶりに組む人と
「その後どう?」
と声を掛けあう。

現場で一緒にならなくてもスクールやその他の集まりで親しくなった人とやりとりをする。

そんなときに聞く他の人の考えや経験はとても大切な宝物です。通訳技能のことであったり現場対応の新しい考え方だったり。自営業者としての経営についてもいろいろと洞察をいただきます。他人が何気なく発した一言から自分では考えつかないことを教えてもらうことはけっこう多いものです。


この点で少し良いことがあったな、と思えるのは通訳業務だけではなく他のつながりも広がったことでしょうか。以前の勤務先の仲間、南アジア料理の愛好者、通訳スクールの講師仲間、日本会議通訳協会の理事や行事の実行委員のみなさん。通訳業務のお客さんからもいろいろなことを学んでいます。


同時通訳者の強い味方。オープンエア型イヤフォン。
・自分が訳出する声もほどよく聞こえる
・夏でも暑苦しくない
・すばやく装着が可能
・超軽量
・可動部分がなく壊れにくい

パナソニック RP-HV162-K
ケーブルが「片出し」(左右不等長)で体の正面に来ないのが気に入っています。イヤピースは小ぶりで日本人女性にもちょうど良いはず。音質も非常に優れている。残念ながら製造停止。

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予備の パイオニア SE-CE521-K
これもとても良い音。日本人女性にはイヤピースが少々大きいかもしれません。製造停止。オークションサイトではかなりの値段になっていますが、私が買ったときにはたしか 1,500円程度。

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イヤフォン・ヘッドフォンのケーブルを収納するときは「8の字巻き」が絶対のおすすめ。次に使うときにさらりとほどけます。

2018-11-21 お米な1日

午前中で終わる仕事が無事に終了。天気も良かったので1駅歩いて南インド料理専門店で南インドの定食「ミールス」で昼食にします。

  • トマトラッサム(辛くて酸っぱいスープ)
  • サンバル(豆と野菜のおだやかなカレー)
  • ほうれん草と豆のカレー
  • 鶏肉のココナツカレー
  • ビーツのトーレン(炒め煮)
  • 米飯(長粒種米)

スーツ姿ですが指でいただきます。ミールスビリヤニはスプーンで食べることがめったになく、スプーンだとどうも動作がぎこちなくて料理を楽しめません。

いやー満足満足と駅のプラットフォームに立ったらメールを受信。

本日の夕方の通訳業務お願いプリーズ助けて

何か事情があるのでしょう。こういうときは無理がなければ人助けがいいですね。

資料を受領してドトールで読みます。あまり大部なものでなくてよかった…。


今日はよく歩いたから、という屁理屈で夕食もご飯の世界へ。ネパール定食「ダルバート」です。これがまたおいしいんですよね…。

  • ダル(豆スープ)
  • バート(米飯)
  • タルカリ(野菜のおかず)
  • 鶏カレー
  • サグブテコ(青菜炒め)
  • ムラ・コ・アツァール(だいこん発酵漬物)
  • ゴルベラ・コ・アツァール(つぶしたトマトと岩塩、香辛料のペースト)
  • にんじんときゅうりの薄切り

きっと血糖値上がったと思います。庭のみかんも食べちゃったし(果糖)。


ダルバート

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2018-11-17 激動の一週間

仕事の形態・内容が多様な一週間でした。

なじみのある産業でもお客さんの層が違ったり内容が深かったり。

まったく新しい、今後注目されるであろう分野も通訳者仲間の紹介で担当することができました。わずか2回しか一緒に仕事をしていないのにありがたいことです。

自宅の庭でとれたみかんをしぼってジュースにしてがんばります。


神奈川県横浜市を中心に提供される「サンマーメン」。全国区の食べ物ではないと知ったときにはちょっとした驚きでした。

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2018-11-16 年の瀬が迫ります

今から来年の問い合わせがあるなんて私もけっこう売れてきたのかな、なんて思っていたら、もう11月も中旬ではないですか。問い合わせがあるのも当然です。

手帳を買う時期ですね。

手帳というと年次計画です。通訳専業になった2014年から年末になると翌年の希望というか計画というか妄想というか、そんなものを書いています。

2018年の年間売り上げの希望額を昨年の今頃手帳に書いたのですが、おもしろいことに現在の見込み達成率が 98.45% です。もう少し年内に仕事が決まれば 100% になります。ズルして講師報酬も含めるともう超過しているのですが、「移動拘束費や日当を含まない狭義の通訳報酬で」と昨年の手帳で定義していました。


来年の計画は今までと少し違ったものになると思います。朝早くカフェに行って手帳の自由記入欄に課題やしたいことをいろいろ書いていたらいままで気づかなかったことがわかってきたりしました。

通訳という仕事もたまらなく面白いのですが、個人事業主として究極の自由を与えられたときにどう仕事をするか、どう生きていくかを考えるのもまた楽しいものです。


これは最後の収穫分。1本の木でこの2倍程度実を付けます。今年は味が濃くてすごくおいしい。

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2018-11-14 準備・知識

言語の運用能力こそが大切だと説く人あり。

関連知識が欠かせないと強調する人あり。

でも、おそらく通訳者は皆わかっていると思うんです。
「すべて大切」
「通訳は究極の合わせ技」

強力な文法解析力がなければ聞いたそばから理解はできませんし、自然な表現がなければ訳が聞き手に伝わりません。

そして、その言語能力に乗せるのは話者に納得してもらう内容でなければなりません。

文芸でも技術でも、通訳者の脳裏に話者の考えが映らないと通訳が追い付かなくなります。
「同じ考えを呼吸する」
かのような感覚があればうまく運びます。そのためにはどうしても通訳対象の知識が必要です。


最近の仕事で知識・事前準備の重要さを改めて思い知りました。基礎知識と数日間の詰め込み準備がなかったら通訳の品質は相当程度低下していたと思います。

単純な例を挙げれば、用語の読み方だけでも話者の信頼を得たり失ったりします。企業勤務時代に「貸倒引当金」を「たいとうひきあてきん」と読んだ方がいました(通訳者ではありません)。
「ああ、この人は経理にはくわしくないな」
と一瞬で思われてしまいます。


麺類な日でした。

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