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50歳で始めた通訳訓練

会社員からフリーランス通訳者に転身。同時通訳ブースに入り、通訳学校の講師に。以下のユーザー名をクリックするとプロフィール表示に進みます。

2017-04-12 手放さないとつかめない

モコちゃんパパさんのブログ「定年からの通訳デビュー」に

何かを削いでいかないと新しいことはできない

という記事があります。

そうだよねぇ、と深く同意しました。私も勤続28年の会社員生活と管理職の年収を放り出しましたからね…。

2007年から久しぶりに二輪車に乗り、季節を感じて走る喜びを思い出したのですが、2013年の年末に手放しました。思いついた翌日に買取店に持ち込み、ヘルメットを片手に電車に乗って帰りました。時間を使う楽しみは通訳訓練と相いれないと感じたためです。事故に遭ったら仕事に出られなくなりますし。

2008年の年末にはちょっとしたゲーム感覚で飲酒を一切やめてみました。勤務先の宴会でも困らないことがわかり、3か月、半年、1年と経つうちに飲まないのがすっかり自然になり、もう8年3か月になります。若いうちはまだしも、私の年齢だとアルコール摂取をしないのは通訳の学習に良い影響があったのだろうと思います(時間の確保の面で)。

 


天賦の声を持つ歌手 SalyuIris-しあわせの箱
「失わずには前に進めない」(04' 13")という歌詞に心を打たれます。

2017-04-11 基地

昨日の記事で現場には早く着くと書きましたが、正確には
「早く現場を確認し、その付近で待機する」
ですね。待ち合せがあったり入館時間がまだの場合もあります。

何度も訪れる現場なら近くに立ち寄るカフェを決めてあります。A現場なら地下街の Tully's 、B現場なら高架下のドトール、C現場なら途中のガスト、D現場だと駅近くのベローチェ など。

飲食物の質や雰囲気とは別に、自分にとってなんとなく慣れて居心地が良い店ができてきます。

2017-04-10 記事の訂正・おわび

2017-04-09 労働者と個人事業主と という記事で

顧客にもエージェントにも使用者責任は生じません

と書きましたが、日本型のエージェント(元請人)の場合、通訳者の選定等の責任を負いますし、指揮・監督の責任が生じる可能性がないとは断言できないようです。

使用者責任の考えは雇用者(会社)・被用者(社員)の他にも拡大して解釈される可能性があるかもしれません。

貴重なコメントを付けていただいた かたな さんにはこの場で御礼を申し上げます。

通訳役務の提供で顧客から苦情が来たら、まずエージェントが対応し、そのうえで通訳者に責任があればエージェントと通訳者との間でのやりとりとなるわけです。


エージェントが通訳者をどの程度「指揮・監督」するかは個別の問題となると思います。ここも派遣社員との質的な違いはどうかについて少々微妙な点かも…。

2017-04-10 現場に着かねば仕事はできぬ

通訳の仕事でおそらく最も大切なのは
・指定された時間に
・指定された場所に
・指定された準備をして
到着あるいはログインすることです。

これができなければ、どれだけすばらしい訳を出す能力があっても零点です。

企業勤務と違って業務の請負です。道に迷ったとかバスが混んでいたとか電車が遅れたというのは顧客にとっては一切関心のないこと。

この点ではいろいろと気をつけてきました。

  • 日付は必ず曜日と共に確認する
  • 電車を使うときには止まっても代替経路を使える路線を選ぶ
  • Google ストリートビュー等で現場の様子を確認しておく
  • 乗り換えや徒歩の経路は紙に印刷しておく
  • 顧客のウェブサイトで訪問方法を確認しておく
  • 写真入りの身分証明書と名刺とは常に携帯
  • 十分に余裕をとった時間に到着する

通訳業務を始めたころに工業施設で待機時間の多い仕事を経験しました。待つことに慣れてとてもよかったと思っています。今では都区内の現場なら集合時間の40分くらい前に着くようにしています。40分あれば電車が止まってもなんとか間に合いますし、カフェで資料を確認したり、現場の状況を見ることができるときもあります。

早く着いたおかげで会場に早く入れてもらい、新しい資料の存在を知ったこともありましたし、話者と打ち合わせができたこともありました。

 

わが人生の成功のことごとくは、いかなる場合にもかならず15分前に到着したおかげである。 (ネルソン)

 

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2017-04-09 労働者と個人事業主と

社内通訳者は多くの場合社員(期限の定めのない社員 = いわゆる正社員、期限の定めのある社員 = いわゆる契約社員派遣社員)の身分で仕事をします。

フリーランス(自営業者)は業務請負人として仕事をします。

この二つの形態はかなり異なるので、社内通訳者からフリーランスに転向しようという方はフリーランスの働き方についての本を何か1冊読んでおいたほうがいいと思います。税金・年金の違いが話題になりやすいのですが、もっと本質的で重要な点があまり取り上げられないように思うので…。


● 使用者責任 (注)
フリーランスは具体的・詳細な作業の方法については指示を受けずに成果物を納入したり役務を提供します。顧客にもエージェントにも使用者責任は生じません(エージェントに元請負人としての責任は生じますが)。通訳者が顧客に損害を与えたら通訳者が賠償の責任を負います(← この部分断言はできないかもしれません)会社員ではないので「カイシャ」が何とかしてくれることはありません。

2017-04-10 訂正・追記 エージェントには実質的な使用者責任が生じる可能性もありそうです。

● 労働者の保護

フリーランスは労働者ではないので、顧客やエージェントには通訳者を指導したり保護したりする義務がありません。健康診断を受けさせたり、必要な安全講習を受けさせることはありません。通訳者が「請け負います」と言ったら、すなわち「一人でできます」と言ったのと同じ意味になります。労働者ではありませんから、労働者災害補償もありません。昔の表現だと、「怪我と弁当は自分持ち」なのです。


私は企業勤務の社会保険労務士として8年の経験があったので、雇用(会社員)と業務請負フリーランス)との違いはよく理解していました。

ですから、通訳業を始めたときから
「もし自分が何かの事情で通訳の現場に行けなくなったらどうしようか」
ということも強く意識していました(趣味の二輪車を手放したのもこの理由から)。

卒業した通訳学校の母体である大手エージェントからの仕事を中心に請け負ってきた理由の一つもこの点です。もし私が交通事故に遭ったり急病になっても、大手エージェントならだれかを代わりに現場に出してくれる(確率が高い)。私も同じクラスで学んだ人の代わりならどこへでも飛んでいくつもりです。

また、日本初の通訳者のための同業団体「日本会議通訳者協会」の会員になり、各種イベントや事務で「顔を広く」してきたのもいざというときの「保険」という意味合いがあります(実際に会員相互の「助けて!」「わかった!まかせて」というやりとりがあります)。

通訳者も年代によって子供の急病・老親の容態の急変など、他の人に助けを求める場合が出てくるのはほぼ確実だと思っています。

通訳は
「その時間に・その場所に」
いることが求められる仕事です。自営業者には労災保険雇用保険(失業保険)も傷病手当金もありません。リスク管理については確かな情報を元に考えておく必要があると考えます。

 

注: 使用者責任については近江法律事務所様のサイトにわかりやすい記述がありましたのでリンクしました。同事務所にはこの場で御礼を申し上げます。

 


倉橋ヨエコの「今日も雨」。この歌詞は心にしみます。底抜けに明るくて、それでもどこか諦念が漂う。映像との組み合わせが実に巧み。ドラムス・ベース・ギターの演奏も達者です。通訳者のための歌だなあ。

2017-04-05 さえない話…

短い業務時間なのですが、念のため水を持ち込みましょう。コンビニエンスストアでPET瓶入りの水を買いました。水は重いよね。小さいのにしておこう。それから同席通訳者と待ち合わせのカフェへ。

「ただいま朝食セットをご注文のお客様にエビアンを差し上げております。300mLと500mL とがございますが、どちらになさいますか」
と笑顔で言われてしまいました…。

かくしてミネラル水二刀流で現場に乗り込みです。話者にフランス人はいないようでしたので、エビアンを飲んでも「敵を飲む」には至らず。

 


豊島区大塚の「ダルバート」にて。各コマの数字がネパール語です。

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ダルは別の器に入っています(写真外)。

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2017-04-02 通訳者/学習者ブログ紹介

社内通訳者を経験した後に通訳専攻の大学院に進学する方のブログを偶然見つけました。

yuri さんの
通訳と少し贅沢なご褒美と

私のブログには社内通訳についての記事がない(経験がない)ので、以下の記事などは情報量が多くて参考になります。

社内通訳者になるためのプラスアルファの工夫あれこれ(前半)

 


通訳の出来は3歩進んで2歩下がる、と感じることのほうが多いかな…。そんなとき、ダルバート(dal = 豆スープ、bhat = 米飯)というネパールの国民食は優しく癒してくれる気がします…。大森の「ナタ」はタカリ族の料理だそうです。

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